げきとり

劇と鳥をこよなく愛しています。

お金のかかっている舞台の価値

今日は前から行ってみたかった古民家ギャラリーに友達と行くことになったんだけど、今日は展示じゃなくて劇って事でせっかくだから見ました。
庭に面した床の間のある部屋が舞台で隣の部屋が客席になる
事前に配られた相関図を見るとレゴの人形みたいだったもので、ほのぼのな話かと思ったら結構薄暗い話で庭からの太陽の光は明るくてとっても違和感。
殺されたマフィアのボスとその3人の幼なじみの生き死にが時系列バラバラに語られる話で。
要は幼なじみのマフィアのボスと結婚した女性の最初に産んだ子供がもう一人の幼なじみの子供ではないか?と怪しんだボスが幼なじみを殺し、妻の兄に子供を処分させ、のちにボスが孤児院から引き取った子供が処分したはずの子供でボスと妻の兄に復讐するって話。
まずなんで古民家ギャラリーでイタリアンマフィアの物語をやらねばならなかったかという事。
これが大正時代の任侠一家の話話で妻や娘が銘仙の様な着物だったらまだ見られるかも?
素敵な古民家で怒鳴りあったりドスドスと歩き回ったりするのは家が傷みそうで古い建物好きな私としてはもっと静かな芝居にはならなかったのかと憤りました。
だいたいなんだか間が長くて一つ一つのシーンが増長。
110分だったけどもっとテンポ良くやったら1時間ちょっと位でできたんじゃないかなぁ
決して美形じゃなくてもキチンとした舞台に出ている俳優さんだったら見てるうちに惹きつけられるものだけど、残念ながら一人もまた見たい俳優さんはいなかったな〜
まあ上手下手なくて廊下からと庭への出入り口から役者が出入りするのは斬新だったけど…
一番面白かったのは宅配便のおじさんが入って来てこちらを見てびっくりしてたこと、ぺこぺこ頭を下げて郵便受けに荷物を入れてたのは一番笑えた(と言うか他に笑えた事なかった。笑ってるお嬢さん達いたけどどこが笑えたんだろう?)
ちゃんとした劇場でお金がかかってる舞台ってそれだけで価値があるんだな〜と思った、あんまり…と思っても何かしら見るべきものがあるけど、正直辛かったなぁ。結局何がテーマだったのかもイマイチ伝わらなかったし。
ギャラリーは気に入ったので、展示の時に再訪したい。